コートドボーヌの14村のぶどう畑のうち、異なる2村以上の赤ワインのブレンドがコートドボーヌヴィラージュ(Cote de Beaune Village)です。
目次
コートドボーヌヴィラージュになる14の村
コートドボーヌは北はラドワセリニーから南端のマランジュまで約25Kmに渡る帯状の地区にAOCがあり、コートドニュイの倍の面積があります。
このコートドボーヌヴィラージュの対象となるのはその中で下記の14の村です。1937年にピノノワールを使った赤ワインのみが認定されました。
ラドワセリニー(Ladoix-Serrigny)
ペルナン ヴェルジュレス(Pernand-Vergelesses)
サヴィニー レ ボーヌ(Savigny-Les-Beaune)
ショレイ レ ボーヌ(Chorey-Les-Beaune)
ムルソー(Meursault)
ピュリニー モンラッシェ(Puligny-Montrachet)
シャサーニュ モンラッシェ(Chassagne-Montrachet)
モンテリー(Monthelie)
オークセイ デュレス(Auxey-Duresses)
サン ロマン(Saint-Romain)
ブラニー(Blagny)
サン トーバン(Saint-Aubin)
サントネ(Santenay)
マランジュ(Maranges)
コートドボーヌの広域なぶどう畑が対象、4村のみ除外
コートドボーヌ北部では色は控えめなルビー色、赤と黒のベリー(イチゴ、スグリ、カシス、ブラックベリー)と花(特にスミレ)の香りを放つ。しなやかで飲みやすく、愛らしく陽気なワインです。
南部では色はより濃くなり、濃いルビーから紫を帯びた色、香りは同様に赤と黒の果実ですが、腐植土、茸が加わります。しっかりした酸があり、タンニンがまろやかで、抑制された力強さで、非常にコクがある味わいでです。
異なる土壌のブドウを2村以上ブレンドして造られるのがコートドボーヌヴィラージュです。
有名なAOCであるアロースコルトン、ボーヌ、ポマール、ヴォルネはコートドボーヌヴィラージュの対象になっていません。赤ワインでは単独のAOCが昔から有名なため、その方が売れるからです。
また14の村には、現在赤ワインは生産していないAOCも含まれます。
一方でそれ以外の14村の赤ワインは、コートドボーヌヴィラージュとして販売した方が売りやすいという事情がありました。主にネゴシアン(ワイン商)が、村の生産者から樽で買ってブレンドします。
当社輸入販売のコートドボーヌヴィラージュ
独自のAOCの後に補助的にコートドボーヌを付けることができる
これらの14のAOCはもちろん各自単独のAOCを名乗ることができますが、補助的に「マランジュ コートドボーヌ」のように後にコートドボーヌを付けることができます。もちろん単独のAOCは村名クラスとなり、質は上になります。つまりマランジュの畑でできたぶどうは「マランジュ」「マランジュ コートドボーヌ」「コートドボーヌヴィラージュ」の3種を名乗ることができます。
あまり名前が知られていないAOCは売るために色々と工夫をしています。
コートドニュイヴィラージュとの違い
よく似た名前で、対比されるのが、コートドニュイヴィラージュです。コートドニュイヴィラージュは村名ランクになります。厳格にAOCが認められていない5つの村に限ってつくられます。
それに対して、コートドボーヌヴィラージュは厳密にはAOCブルゴーニュのワンランク上の準広域名称になります。有名AOCの4つ以外のコートドボーヌの赤ワインであればブレンドが可能です。
まとめ
名前の知られていないAOCはブルゴーニュでも昔から様々な工夫をしています。その分とてもリーズナブルに入手可能です。有名なAOCのワインの価格がかなり高騰しているため、気軽に飲めるコートドボーヌヴィラージュはおすすめのワインです。当社でも人気のワインです。
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