南仏マルセイユのシーフード

マルセイユ

南仏マルセイユ、地中海料理とプロバンス料理のハーモニー

フランス、特にパリ近郊を旅行していると、あまりシーフードを見かけません。例外は生牡蠣で、冬になると多くのレストランの軒先で見かけます。
レストランに行くとほとんどがお肉のメニューで、周りを見渡してもシーフードを食べている人をあまり見かけません。毎日お肉を食べているとだんだんシーフードが恋しくなります。

南仏、フランス最大の港湾都市マルセイユに行くと、状況は全く異なり。ほとんどがシーフードです。ムール貝のワイン蒸しは大きなお鍋ごと出てきます。一人前で二人でたっぷり食べられます。世界三大スープとして有名な「ブイヤベース」。海の幸をたくさん使った地中海料理とオリーブやハーブを使ったプロバンス料理がこの街で調和して、シーフード好きな日本人にはたぴったりの街です。

気候に恵まれ、海の近く、すぐ近くにプロバンスの香り高いハーブがあるという環境です。

郷土料理のブイヤベースはもともとは漁師料理だったもので、その日の網にかかった小さな「雑魚」を使ったスープでした。シンプルで家庭的な料理だったものが、時代とともに変化して、今では白身魚を中心とした4種類以上の魚介類が入った洗練された高価な料理になりました。スープと魚介類と分けて出てきます。前菜として魚のだしで作ったスープ、メインディッシュとして魚介類を食べます。

地元では伝統の味を守るレストランに「ブイヤベース憲章」が送られるので、そのマークのあるレストランがお勧めです。

ブイヤベースに欠かせないのが、サフランです。サフランは花のめしべを乾燥させたものなので、1個の花から3本しか取れない高価なハーブです。赤いサフランは水に溶けるとこがね色(黄色)になります。とても高価なサフランは、フランスに行くと必ず買って日本に持ち帰ります。

マルセイユの街で感動したのは、魚市場です。フランス人がこんなに魚を食べるの?と驚きました。毎朝旧港に魚市場が軒を並べ、その日に獲れた新鮮でおいしい魚を安く売っています。港に漁船を止めて、その前で市場を広げていました。週末は多くの人で賑わっていました。日本に近いものを感じ、親近感を覚えました。

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