シャンボールミュジニー(Chambolle-Musigny)は、華やかで愛らしい香りと、シルクのように滑らかな飲み心地から日本でファンが多い赤ワインの紹介です。
2つのグランクリュ、シャンボール ミュジニーの北と南の両端にある
北と南の両端にグランクリュ(特級)があり、同じシャンボールミュジニーの特級でも、土壌の違いから全く異なるワインが出来上がります。まさにテロワールの分裂現象がはっきりでる見本のようなAOCです。
北の方はボンヌマール(Bonne-Mares)で、モレサンドニに隣接していて、ボンヌマールの特級の一部(10%程度)は実際にモレサンドニ村の中にあります。
果実味が高く、色やタンニンも強く、粘土を含むモレサンドニに似た味わいで、長命です。モレサンドニの特級畑クロドタールに隣接しています。
ボンヌマールはシャンボール側はテールブランシュ(白土)、モレ側はテールルージュ(赤土)と呼ばれ、シャンボール側は白い泥灰土が豊かです。
南の方はミュジニー(Mugigny-Les Mugigny, Les Petit Musigny)で、クロドヴージョの上部にあり、急斜面(標高260~300m)のぶどう畑で、畑の上部には石灰があります。表土は厚みがなく、亀裂が入った石灰からぶどうの根が奥深く入りミネラルを吸収します。そのためミネラルが非常に強く、独特の気高さや偉大さがあり、しなやかで豊満なワインです。
ミュジニーはクロドヴージョに隣接していますが、間に段差がありクロドヴージョとは全く異なる味わいです。ブルゴーニュを代表する偉大な畑とされています。
ほとんど粘土質を含まない石灰の土壌
シャンボールミュジニーがコートドニュイで最も繊細なワインと言われているのは、土壌にほとんど粘土質を含まなく、石灰質が多いためです。
透明感のある華やかな果実味や上品で繊細な味わいのワインが生まれます。タンニンも非常に透き通るようにキメ細かく滑らかなため、しばしばシルクやレースに例えられます。コートドニュイの中ではジュヴレシャンベルタンが「男性的」に対してシャンボールミュジニーは「女性的」と形容されます。
合わせて読みたい記事
24の一級畑も特級同様南北で異なる
一級畑は24面あり、ほとんどが2つの特級をつないだラインに集まっています。特級同様土壌の違いから南北で異なる味わいのワインができます。
北部
レフエ(Les Fuees)ボンヌマール的ですがシャンボールのエレガントさを感じさせ、丸みとボディのあるスタイル
レクラ(Les Cras)ボンヌマール的ですがシャンボールのエレガントさを感じさせ、ミネラルに富んだスタイル
レサンティエ(Les Sentiers)ボンヌマールに隣接しており、モレサンドニ的でどっしりしています
南部
レシャルム(Les Charmes)赤い果実とフィネスなど優しいタイプのワイン。一級畑の中では最大の面積を持つ。
レザムルース(Les Amoureuses)特級畑Mugignyの真下に位置し、土壌も似ているため、格調高いフィネス豊かなワインが生まれます。特級なみの評価をえるクリマです。「恋する乙女たち」という名前からも人気があり「ミュジニーの妻」とも呼ばれています。
シャンボールミュジニーに鴨のコンフィを合わせて
まとめ
ワインスクールでテイスティングした時に、コートドニュイのAOCの中では一番好きなタイプのワインでした。同じコートドニュイでありながらジュヴレシャンベルタンとは対照的なワインで、ブルゴーニュワインの奥の深さに驚かされ、ますます引き込まれていきます。
当社輸入販売のシャンボールミュジニー
合わせて読みたい記事
コメントを残す