よく聞くワインのボディとはどんな意味なのでしょうか?
ワインのボディの意味は?
ワインを表現する言葉のひとつに「フルボディ」という単語があります。よくワインのラベルに記載されており、話にもよく聞きますが、どんな意味かご存知でしょうか?
なんとなく日本ではフルボディは高そうなイメージ、高級、高価のイメージがありますが、フルボディと表示するとよく売れることから表示しているインポーターもいるようです。
実際、ボディの定義はそれぞれの価値観、判断で定められており、明確な基準や数字はありません。従ってあくまでもボディは味覚上・感覚上の区別のためのイメージとして、ワインを選ぶ際の1つの判断材料として考えて良いでしょう。
赤ワインだけに使う「ボディ」
白ワインやロゼワインは「辛口」「甘口」などで表現されるため、主に赤ワインの「味わいの深さ」を表現するために使用されます。赤ワインは甘みを多く含まないため、甘口・辛口の代わりに「ボディ」という表現を使います。「ボディ」はもともと赤ワインの風味を女性の体に例えて表現されたことから来ています。
まれに白ワインに「ボディ」を使うこともありますが、一般的には赤ワインに使われます。また、反対に赤ワインにもポートワインなど「甘口」はあります。
ボディの種類は3つ
ボディを決めるのは主にワインのアルコール度数やタンニンの違いといわれています。この二つの要素が高いとより重圧感を感じるためです。一般的にワインのアルコール度数は11~14%ですが、フルボディは13%を超えるものが多くあります。タンニンはぶどうの皮や種に含まれているアクや渋みの成分です。最終的には全体的な味のバランスも含めて表現されます。口に含んだ時の印象です。
フルボディ : 味や香りが濃厚で重みのあるワイン、豊満な、肉付きのよい、グラマーな、渋みが強い、色が濃い、
ミディアムボディ :中程度のコク、ほどよい。フルとライトの中間、中肉中背の程よい肉付き、渋みや酸味・香りが程よいバランス
ライトボディ :軽快な、軽い、薄めの、やせた、スレンダーな、口当たりが爽やか、初心者でも飲みやすい、渋みがすくない
ブルゴーニュワインはミディアムボディ
フルボディの赤ワインに使われる代表的なぶどう品種としてはカベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、シラーが多く、どれもフランスではブルゴーニュ以外のワインということになります。
これらのぶどう品種は日照時間が長く、温暖な気候の地域でつくられるぶどう品種(ぶどうの糖度が高くアルコール度数が高い)です。最も北に位置するブルゴーニュの品種「ピノ・ノワール」とは異なります。
ブルゴーニュワインはほとんどがピノ・ノワールの単一品種からつくられるため、「ミディアムボディ」に当てはまります。そもそもこの「ボディ」はぶどう品種をブレンドするボルドーワインやその他新世界のワインのためにあるような表現とも言えます。
ブルゴーニュ赤ワインでもジュヴレシャンベルタン、ポマール、アロースコルトンなどはブルゴーニュの他の銘柄と異なり「フルボディ」に入れることもあります。
またもうすぐ解禁のボジョレーヌーボーは「ライトボディ」となります。
フルボディだから高価、高級というイメージも誤りで、ブルゴーニュワイン最高級のロマネ・コンティが世界でも有数の高価なワインだということからも分かります。
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まとめ
最近のワインの人気トレンドがだんだん変化しており、むしろミディアムボディの方が世界的には人気があります。「エレガントなワイン」と表現されています。ニューワールドを含む世界のワインも高級なものはこのエレガントなワインを造ろうと努力しています。ボルドーですらエレガントなワインも試作しているとの情報です。味の嗜好も変化していますね。私は以前よりミディアムボディが好きでした。食事と合わせやすいことも理由の一つです。ワインが主張しすぎないから好きです。
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