南ブルゴーニュのマコネ(Maconnais)地区について
ブルゴーニュでも南に位置するマコネ地区は辛口白ワインの生産地域として有名です。北側にコートシャロネーズ、南にボジョレーに挟まれた地区で、特級や一級の畑はありませんが、優れた風味の辛口ワインが比較的リーズナブルで入手でき、人気が高い地区です。似ていますが、「マコン」は街の名前、「マコネ」は地区名です。
(2020年ヴィンテージからマコネ地区のプイィフュッセに1級が承認されました。)
マコネ地区はマコンの街を中心として郊外に広がるワイン産地です。コートドニュイやコートドボーヌのように丘陵斜面のぶどう畑が一面に途切れなく連なることはなく、牧場や様々な耕作地、森の中で、とことどころ土壌や斜面、日照など栽培に向いているところにのみぶどう畑が散在しています。南に位置しているため、気候はブルゴーニュ北部より穏やかで、ぶどうの産量も多い地区です。なだらかなマコネ地区は南に突然巨岩が露出した巨大な波状の丘陵があります。(ヴェルジソン、ソリュトレの岩塊)この丘陵の斜面が有名な白ワインの一つであるプイィフュッセの畑です。
マコネ地区は膨大な量のシャルドネ種の白のマコンとマコンヴィラージュを生産しています。しなやかで丸い、辛口ワインです。白ワインが生産の約70%を占めています。ブルゴーニュの白ワイン全体の約1/3はマコネ地区で生産されています。
一方赤ワインは南にあるボジョレー地区と同じガメイ種が多く生産されています。生き生きとしてフルーティ、早く飲むタイプのワインです。
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ソリュトレの岩塊
マコネ地区のアペラシオン格付AOC(原産地統制名称)
すべて白ワインのみ、シャルドネ種です。
AOCコミュナル/ヴィラージュ(村名)
ヴィレクレッセ(Vire-Clesse) : マコネ地区北側のヴィレとクレッセの村から生まれる白ワイン、香り高いワイン、優雅でたっぷりとした果実味、長い余韻が特徴
プイィフュッセ(Pouilly-Fuisse):マコネ地区南側、少し緑を帯びた金色、繊細さと洗練さが傑出している。ヘーゼルナッツやアーモンドのアロマが豊満で官能的な心地よさを出すワイン
プイィヴァンゼル(Pouilly-Vinzelles) :花や果実味にジビエの風味を感じさせ優雅で、上品
プイィロッシェ(Pouilly-Loche) : 同上 (隣り合わせた畑)
サンヴェラン(Saint-Veran) : マコネ地区最南端、まろやかな辛口、柔らかく果実味に富んでいる。エレガントな白。若いときは白桃や洋梨のアロマ、次第にすいかずらやエニシダの黄色い花の香りに変わる
AOCレジョナル(地方名)
マコン(Macon)
マコンヴィラージュ(Macon Village) : 若いときは軽くて元気が良く、魅力的。花や果実のアロマが表れ、レモンのニュアンスを伴う。ナッツの香りと深みのある白。(AOC マコンより1ランク格上)
プイィ村のフュッセ、ヴァンゼル、ロシェの3本、ブルゴーニュワイン委員会のオンラインセミナーのテイスティングで送られてきました
マコンについては赤ワインとロゼワインも生産しています。ピノ・ノワール種とガメイ種を生産しています。
生産量が限られるコートドボーヌの白ワインの価格が近年かなり高騰しているため、産量も多く、比較的手ごろな価格で入手できるマコネ地区の白ワインは今注目されています。
また2020年産からプイィフュッセに一級畑が認定されました。市場に出回るのが今から楽しみです。
当社が輸入販売するマコンヴィラージュ
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