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ワイン業界では有名な「葉山考太郎先生」の古酒の会にて素晴らしいムルソーとの出会い
ムルソー プルミエ・クリュ・レ・ジュヌヴリエール (Meursault 1er Cru les Genevrieres)1985年です。
古酒ばかり6本をテイスティングしましたが、私はムルソーが一番美味しいと感じました。数年前に出会って虜になったときのことを思い出しました。
同じシャルドネ(ぶどう種)とは思えないくらいの感動でした。カシューナッツやバターの高い香りがしました。色は濃い目のゴールドです。酸味はほとんど感じなく丸みのある、よく熟成した古典的ムルソーの味わいでした。香りだけでも酔えるくらい、素晴らしい香りでした。最後の一口を飲むのがとても惜しいと思いました。
このワインはチャリティーオークションワイン、「オスピス・ド・ボーヌ」(Hospies de Beaune)でした。
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コルクがボロボロで開けるのに一苦労、技と道具が必要です
どのワインもコルクがボロボロで葉山先生も開けるのに苦労されていました。30年以上経ったワインのコルクは壊れやすく、抜くには高度な「技」が必要とのことです。いつものソムリエナイフを使うとコルクが中に滑り落ちてしまったり、コルクが折れたりするからです。古酒専用のコルク抜き「デュランド(Durand)」もあるようですが、とても高価なため、ドライバーやブレード式コルク抜きを使用して抜栓されていました。
30年以上ボトルの中で熟成され、外気に触れていなかった古酒が、コルクが開けられ、空気に触れた瞬間です。
ブルゴーニュワインの1er cru (1級)は10年~20年が飲み頃とされていますが、30年以上経過しても非常によい状態で保管、熟成しており、まだ十分に飲み頃でした。
ブルゴーニュワインの熟成の飲み頃はAOC地域名で5年、村名で7年、一級で10年、特級で20年、最大で30年と一般的には言われています。もちろん熟成期間が長くなればなるほど保存状態によって味も香りも異なります。
まさに美味しい古酒は人生における一つの出会いのようです。
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古いヴィンテージ(ミレジム)や古酒についての注意事項
日本では生まれ年のワインを探されている方も多いですが、ブルゴーニュワインだとせいぜい30年位です。それ以上は見つけることも困難ですが、たとえ見つけても、大きな冒険になります。
還暦のお祝いになんてとても危険な話です。子供が誕生し、2年後くらいに生まれ年のワインを購入し、ワインセラーで保管して、20歳のお祝いにいただくのがベストと思います。
ワインの生産者に古いヴィンテージ(ミレジム)や古酒について尋ねると、生産者は古いものからどんどん販売していくので古いヴィンテージは残っていないとのことです。古酒はオークションで購入してくださいと言われてしまいました。Home & Kitche Onlineでも一番古いヴィンテージで2009年です。なるべく古いヴィンテージを見つけたら、購入してワインセラーで保管するのがベストです。
この日葉山先生が大変感動されていたのが、同じく1985年のシャトー・ディケム(Chateau d’Yquem)です。ボルドー、ソーテルヌ地区。
30年以上の古酒はとても珍しく、大変興奮されていました。白のロマネコンティともいわれるほど、有名で高価な甘い貴腐ワインです。
この日初めていただきましたが、甘みと酸味のバランスがよく、はちみつやバター、白いお花の香りがしました。オレンジに近い琥珀色をしていました。生産量も少なく、大変手間のかかる製法のワインです。デザートワインですが甘すぎず、長く余韻が残るワインでした。まさに一生に一度出会えるかどうかの感動のワインでした。
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