ワインショップに行くとたくさんのワインが棚に並んでいて、どれを選んでよいか迷ってしまいます。そんな時に好みのワインを早く見つける方法です。
ワインショップに行ったら注意する点
下記の4つの分類に注意します。
1.インポートワインと国産ワイン : 最近は甲州ワインなど国産も人気があります
2.インポートワインの場合、生産国別、オールドワールドかニューワールド : 特にニューワールドワイン(ヨーロッパ以外の新興国ワイン)は最近増えていて、様々な国のワインが並んでいます。異なる生産国がたくさんあり、売り場も広がっているので、消費者にはちょっとわかりずらく、迷う一因にもなっています。おすすめや新しいワインなど表の目立つところはニューワールドが多く、定番的な場所にフランス、イタリアを中心としたオールドワールドが多く置かれています。
3.テーブルワインとちょっと贅沢なワイン : 普段飲みのテーブルワインか、ちょっと贅沢をしたいのか、1万円前後の高いワインはケース(ワインセラー)に入っていることが多いです
棚の下の段は比較的安い価格、一番上の段は高い価格のことが多く、丁度目線の段はお手頃なおすすめワインが多いです。テーブルワインを探している時は下の方の棚、よいワインを探している時は上の棚を見るとよいでしょう。
4. 赤ワイン、白ワイン、ロゼワイン、スパークリングワイン : 4つの種類があり、お料理に合わせて選ぶとよいでしょう。または、選んだワインに合わせてお料理を決めるのもよいと思います。
ブドウの品種に注意して選ぶ
ぶどうの品種によって味わいの傾向がわかります。主要なぶどうの品種と特徴を知り、自分の好みのぶどう品種を知っていれば、ワイン選びに大きく失敗することはありません。まだ好みのぶどう品種がわからない方は一通り主要なぶどう品種を試し飲みして、好みを探すとよいでしょう。
ぶどう品種はほとんどがラベルに書かれています。ブレンドの場合は複数のぶどう品種と割合が書かれています。一番上の割合の一番多いぶどうを見ます。2番目以降は参考程度に。
ブルゴーニュワインのように単一品種で赤ワインならピノノワール品種、白ワインならシャルドネ品種の場合はラベルに書いていないこともあるので注意が必要です。(ラベルにはブルゴーニュと書いてあります。)
赤ワインの主要ぶどう品種と特徴
主要な4つのぶどう品種を軽い順に
ピノ・ノワール種 (Pinot Noir) : 上品で繊細なエレガント品種
ブルゴーニュの赤ワインで有名なぶどう品種。冷涼な一部の地域でしか栽培ができない種類。若いうちはチャーミングな香り、熟成させるときのこや獣を思わせる妖艶な香りがします。
フランス ブルゴーニュ、アメリカ カリフォルニア、ニュージーランド、オーストラリア
メルロー種 (Merlot) : 力強く早熟、たっぷり果実味のジューシー品種
最近人気の品種。ボルドーの右岸地域サンテミリオンやポムロル ペトリュスなどが有名。比較的冷涼な地域でも栽培しやすく、世界中で造られています。果粒が大きく皮が薄いためタンニンが少なく、ふくよかで早く飲めるワインができます。
フランス ボルドー、チリ、イタリア トスカーナ、アメリカ カリフォルニア、日本
シラー種 (Syrah、シラーズ) :スパイシーで渋味もしっかり、濃いワイン好みの方に
南フランスローヌ地方のエルミタージュが有名な品種。小粒で皮が分厚いため、ぶどうの皮や種からくる濃厚な色とスパイシーな風味、凝縮感のある味わいがでます。暑さや乾燥に強く、オーストラリアでも多く生産されています。
フランス ローヌ、オーストラリア、アメリカ カリフォルニア、イタリア
カベルネ・ソーヴィニヨン種 (Cabernet Saubignon) : 引き締まったタンニンと長期熟成のぶどう品種
若いうちはパワフルなタンニンが特徴で、熟成させると優美で複雑な風味を生む高級な赤ワインの品種。晩熟のため、温暖な気候で栽培され、ボルドーではメルロー種とブレンドすることで、強いタンニンを和らげます。ボルドーの5大シャトーはすべてこの種が主体で造られています。
フランス ボルドー、チリ、イタリア トスカーナ、アメリカ カリフォルニア、オーストラリア、チリ
白ワインの主要ぶどう品種と特徴
同じく主要な3つのぶどう品種を辛口順に
ソーヴィニヨン・ブラン種 (Saugignon Blanc) : キリっと爽快、生き生きとした豊かな味わい
鮮烈なアロマとシャープでさわやかな酸が人気のふどう品種。フランスロワールのサンセールやボルドーが有名です。ステンレスタンクを使用することでフレッシュな香りを生かしたワインが多く、生き生きとした果実味を味わうことができます。
フランス ロワール、ボルドー、ニュージーランド、チリ、アメリカ カリフォルニア、イタリア、オーストラリア
シャルドネ種(Chardonnay) : 気品あるワインを生み出す、幅広く複雑なアロマを持つ品種
あまり個性がないぶどう種のために醸造方法や産地の特性を表現しやすいぶどう品種で白ワインとしては世界で一番人気のある種類。ブルゴーニュで有名ですが、シャンパーニュ地方でもスパークリングワインにも使用されています。
フランス ブルゴーニュ、シャンパーニュ、アメリカ カリフォルニア、チリ、オーストラリア
リースリング種 (Riesling) : 優しく、繊細さの中に華やかさのある品種
ドイツやフランスのアルザス地方に代表されるぶどう品種。冷涼な地域を好み伸びのある酸とミネラルが特徴の上品な風味を持ちます。栽培される地域によって全く異なる風味を出し、銘柄によっては長期熟成も可能です。
ドイツ、フランス アルザス、オーストラリア、アメリカ ニューヨーク
まとめ
7つの主要ぶどう品種の特徴を理解した上で、試し飲みして、好みのぶどう種をいくつか覚えるとよいでしょう。その後に産地別に同じぶどう種を飲み比べてみると面白いと思います。産地によって同じぶどう品種でも異なる味わいがあります。気候や土地だったり、醸造方法だったり。もちろん価格も異なります。この奥の深さが、ワイン好きを魅了し続けます。
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