ワイングラスの名門ブランド「リーデル」(Riedel)のテイステイング セミナー
リーデルは1756年創業のオーストリアのワイングラスブランドです。
多くの形の異なるグラスを作り、世界中のワイン生産者と共に納得いくまでテイスティングを重ね、ぶどう種の個性を最大限に引き出す最適なボウル形状を探し出しました。ワインに合わせてグラスを作ったのではなく、消去法でどのグラスにワインが合うかを探し当てました。
世界で初めてぶどう種別にワイングラスを作ったブランドです。
テイスティング・セミナーでは4つの異なる形のグラスを使って、それぞれグラスに合う4種のワインをテイステイングしました。
使用したグラスのシリーズは「ヴェリタス」(Veritas)、マシーンメイドですが、「ヴィノム」シリーズより更にステム(脚)が長く、細く、リム(飲み口の部分)も薄く,軽量で繊細に仕上がっており、よりハンドメイドに近いシリーズです。「ヴィノム」より1つ上のランクのシリーズです。
「グラスを変えるとワインが変わる」
リーデル青山本店にて、毎日テイステイング・セミナーを開催しています。参加費用には、グラス1客持ち帰りを含みます。この日は参加者一人で、マンツーマンで教えていただきました!
合わせて読みたい記事
目次
リースリング/ジンファンデル (Riesling/Zinfandel)
ドイツ産のリースリング白をテイスティングしました。飲み口の直径が小さく、少しすぼまっているので香りを閉じ込めるように作られています。ボウルが長く深いため、飲む時のあごの角度がかなり上がります。そのためワインは舌の上からまっすぐにのどに流れ、酸味を強く感じません。軽めの白ワインに合います。
よく似た形で「ヴィオニエ/シャルドネ」の形はボウルの長さが1cm短くできています。この1cmの違いで飲むときのあごの角度が異なり、ワインの味も違って感じます。
こちらはあまり長期熟成しないタイプのシャルドネに合います。「チューリップ型」とも呼ばれます。
オークドシャルドネ(Oaked Chardonnay)
チリ産のシャルドネをテイスティングしました。少しすぼまっていますが、飲み口の直径が大きめで、樽の香りを少し逃がすように作られています。また直径が大きいため香りも大きく広がり、舌の上に少しだけワインが広がり、深い味わいを楽しむことができます。ピノノワール用より2cmほどボウルが短くできています。
別名「モンラシェ」とも呼ばれているグラスで、ブルゴーニュのムルソーやモンラシェなど長期熟成型のシャルドネに合います。
オールドワールド・ピノ・ノワール(Old World Pinot Noir)
フランス産のピノノワールをテイスティングしました。飲み口の直径は小さ目で、かなりすぼまっています。香りを閉じ込め、その変化と余韻をゆっくりと楽しむことができます。ボウルも長く深いため飲むときのあごの角度がかなり上がり、ほどよい酸味が味わえるようにできています。「バルーン型」とも呼ばれます。
ヴィノムシリーズとヴェリタスシリーズの比較
価格の差に比べるとヴェリタスシリーズの方がかなりグレード上なのがわかります。
ヴェリタスシリーズはステム(脚)がかなり細く長いので、洗うときは注意が必要です。
割れる時は、ステム(脚)がポキット折れることが多いです。
カベルネ/メルロー (Cabernet/Merlot)
チリ産のカベルネ・ソーヴィニョンをテイスティングしました。4つのグラスのなかで一番ボウルが大きいタイプです。飲み口の直径は大きめで、少しだけすぼまっています。ボウルが長く深いため、飲むときのあごの角度も上がりますが、ピノ・ノワールほどすぼまっていないため舌の上に広がらずにまっすぐにのどに流れます。フルボディの赤ワインに合います。
またセミナーでは、同じワインを違う形のグラスに移し替えて飲み比べ、味わいの違いを確認しました。グラスの形が異なるだけで味わいの印象もかなり異なりました。
ポイントはボウルの長さ、形、すぼまり度合いです。
リーデル以外のグラスも飲み比べましたが、リム(飲み口)の厚みや直径の大きさで、ワインの印象はかなり異なりました。
リーデルのワイングラスを一度使うと、他のグラスは使えなくなります。使ってみるとその良さがわかります。
お持ち帰りのグラスは「オークドシャルドネ」を選びました。早速、ピュリニモンラッシェをテイスティングしたいと思います。
当社が輸入販売するピュリニモンラッシェ
合わせて読みたい記事
コメントを残す