ブルゴーニュワイン、当たり年ヴィンテージは?天候による出来栄えの違い

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ワイン好きなら気になるヴィンテージ。これから買うならどのヴィンテージが良いか?自宅のワインセラーにあるワインはどのワインから飲めばよいか? 普通に市場で入手できる古めのブルゴーニュワインのヴィンテージ8年間についてまとめました。

 

気候の影響を大きく受けやすいブルゴーニュワインの年による出来栄えの違い

グラン・ヴィンテージといわれる条件の良い年に造られたワインを入手することは、ブルゴーニュワインのファンにとっては大いなる願望です。

ブルゴーニュのぶどう畑はかなり北に位置しているために、ぶどうの成熟が気象条件の影響を受けやすいという特徴があります。そのため年によって出来栄えに大きく差が出ることがあります。
一番大切な収穫直前に雹(ひょう)が降った年、暖かかった年、寒かった年、ヴィンテージがそれぞれの性格を持つということは、その年の天候が残していった爪痕のようなものです。

もちろん天候だけでなく、ぶどうの樹齢や、畑の位置による日当たりや土質の違いなど、様々な要素が味わいを左右します。しかし天候はヴィンテージに大きな影響を及ぼす要素であることは間違いありません。それぞれの年の天候に特色があります。

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ヴィンテージの一般的な性格 – ブルゴーニュワイン委員会発表(2005-2012年)

2005
開花時期に寒波が襲い、花が落ちたり、結実不良が起きた年。6-8月は水不足に悩まされ、何度も雹(ひょう)が降り、地区により被害が出ました。
にもかかわらず成熟は順調に進み、非の打ちどころがない健全な常態で収穫を迎えました。
過去と比較して、2005年はもっとも成功したヴィンテージの一つとみなされています。長く寝かせて楽しめるという潜在力があり、その期間は数年~数十年もの幅があります。

2006
気まぐれ天候に苦しめられた1年の後、作り手たちの努力が実を結んだ年。畑そして醸造所でひと時も目を離せないほどの注意が必要な年でした。
白は非常に優れ、ピノ・ノワールの優雅さが最も良い形で表現された驚くべきヴィンテージです。

2007
7月以降約2か月間雨を伴う悪天候に見舞われ、絶望的でした。しかし8月末にがらりと変わり、9月初旬の太陽と北風がぶどうから余分な水分を取り除き、収穫までゆっくりと成熟が進みました。
比較的早く飲める、柔らかくて風味のあるヴィンテージです。果実味が豊かで味わいがあり、優しいワインを好むファンの希望を叶えてくれます。

2008
ぶどう栽培者にとって、神経をすり減らしたヴィンテージでした。2007年同様9月中旬までぶどうの成熟を満たす気象条件が揃わなかったのです。しかし収穫までには成熟度が完璧になりました。気象条件の悪さから非常に厳しい剪定を行ったため、過去10年のヴィンテージで一番少なめの生産量となりました。

2009
ぶどうの生長のすべての期間にわたり、気候に恵まれ、とくに成熟に一番大切な時期にはたくさんの太陽を浴びた、理想的な気象条件の年。8月-9月の2か月を通じて太陽と熱気が畑に降り注がれました。ぶどうは完璧に成熟し、申し分のない健康状態のぶどうを収穫でき、それが醸造中に結果として現れています。このヴィンテージのワインは他のヴィンテージとは比べ物にならないほど、それぞれの原産地のテロワールを見事に反映しています。

2010
難しい気象条件にもかかわらず、収穫前にぶどうの成熟程度と健康上の問題を注意深く見守り、収穫時期を判断した結果、かなり成功した年となりました。悪天候のため、厳しい剪定を行った結果、生産量は少なくなっりましたが、品質は確保できました。2010年はワイン好きをびっくりさせるヴィンテージとなるでしょう。

2011
例外的な早い春の訪れのあと、夏と同時に寒々とした雨が続き、雷雨がありました。しかし、8月末に真夏の太陽が戻り、最初の収穫は8月最後の10日の間に始まっています。また9月の最高の気象条件の下に収穫されたものは完璧な成熟でした。厳しい選果を行った後にできたワインは、赤は絹のようにやわらかで果実味にあふれ、白は非常にエネルギッシュなものになっています。それぞれのワインから受ける感覚がばらばらであることや、このヴィンテージの飲み心地の良さを考えると、あまり長く待たない方が賢明かもしれません。

2012
暖冬の後に、3月から春が始まった年。しかし4月に寒くて氷点下になることもあり、5月からいきなり真夏になりました。6月は雨が多く寒い日が続き、夏は猛暑や嵐に襲われ、雹(ひょう)も何度か降りました。しかし房に対する風通しが良かったことと、収穫した粒が小さかったため、密度の高い濃縮されたぶどうが収穫できました。品質自体には影響はないですが、収穫量は減少しました。2012年ヴィンテージは産量が少ないために、貴重なヴィンテージとなるでしょう。

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当たり年は2005年ヴィンテージ

 

この8年間を見ると2005年のヴィンテージが当たり年といえます。各ヴィンテージの気候を見ると、年によって様々な条件があることがわかります。それがブルゴーニュワインの難しさでもあり、奥深い魅力でもあります。ちなみにボルドーも2005年は当たり年です。

またワインの品質はボトルでの熟成期間中に変化するため、ヴィンテージはあくまでも一つの要素でしかなく、それぞれのボトルで異なるため、本当のところは開けて飲んでみなければわからないのです。ヴィンテージは参考程度に考えるとよいでしょう。従って、非常によい年に造られたワインの中に平凡なものがあり、平凡な年にも関わらず非常によいワインがみつかるということも起きます。

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