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ブルゴーニュのぶどうの木は古木(ヴィエイユ・ヴィーニュ)がたくさん
ワインのラベル(フランス語でエチケット)に時々書いてある、ヴィエイユ・ヴィーニュ(Vielles Vignes) 日本語で古木についてご紹介します。
ヴィエイユ・ヴィーニュは樹齢の高いぶどうの木を意味します。レストランのワインリストには V.V.(ヴィヴィ )と書かれています。古いものでは50年位まで見かけますが、一般的には30年以上の木をさすことが多いようです。特に決められた基準はなく、生産者のこだわりでラベルに記載できます。
ヴィエイユ・ヴィーニュは何が違うのか?
一般的に古木から採れたぶどうから造られたワインは質が高いといわれています。ぶどうの木は長寿の植物なんですね。長い年月を経たぶどうの木は、20年を過ぎた頃から果実の量が少なくなり、自然剪定されて、栄養分も太陽の光も行き渡ります。また木の根も地中に深く伸びて、何層にも分かれた地層から水分や栄養分、ミネラルをたっぷり吸い上げます。古木は収穫量は低下しますが質の高いぶどうができます。この質の高いぶどうで造られたワインのクオリティも高いものができあがります。ヴィエイユ・ヴィーニュが美味しいワインのキーワードになっています。
ブルゴーニュの土地はやせた石灰質の土壌のため、水分や熱の排出がスムーズです。このような養分が少ない土地で、表土が乾くと、ぶどうの木は水や必要な養分を吸収するために地中深く根をのばし、何層にも分かれた地層から水分やミネラルなどの栄養分を吸収します。長く伸びた木の根は安定し、過剰な栄養を取らず、少量で実も小粒で無駄なく養分を集中、凝縮させます。根の長さは5m以上とも言われています。
古木(ヴィエイユ・ヴィーニュ)と若木が家族のように植えられているぶどう畑
画像は2本の古木の間に2年くらいの若木が植えられています。古木が弱り途中で新しい木に植え替えられます。まるで「家族のよう」とドメーヌの方が説明されていました。2本の古木の間に守られるように子供の木が植えられています。ぶどうの木は植えてから約4年で収穫できるようになるとのことです。一度にすべて若木に植え替えることもあるのですが、このように途中から若木に植え替えることもあるようです。画像はムルソーのぶどう畑です。
苔(こけ)が生えた古木
まとめ
高品質のワインの生産者ほどヴィエイユ・ヴィーニュ(古木)を大切にすることで神秘的な、魅力的なワインとなり、テロワール(土壌や気候などの自然条件)を表現するワインを生産できます。
あるブルゴーニュのワイナリーの方曰く、ブルゴーニュのぶどうの木は「日本の盆栽」みたいなものと表現されていました。甘やかしすぎずに厳しく長く育てるそうです。
画像の真ん中にあるのがヴィエイユ・ヴィーニュを刈り取って, かご(ぶどう摘みのかご、肩に乗せて使う)に飾ったものです。確かに盆栽のようにも見えます。
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