1947年に独自のAOCに認定されるまでは、オーコートドボーヌだったサンロマン村のご紹介です。2022.11月現地訪問し、画像と共に追記しました。
目次
ブルゴーニュで最も高い標高300~400mにぶどう畑がある村、サンロマン
サンロマンはコートドボーヌの丘の裏側の奥手にある村です。村自体はかなり広いですが、ぶどう畑があるのはそのうちの2割にも満たなく、ぶどう畑は村落から離れた東側にあり、谷の両側の斜面になっています。真っ白なシャロレー牛(高級牛肉)を放牧しているところもみかけました。
通常コートドールでは, 特級や1級畑は250~300mにありますが、サンロマンはそれよりも高い標高(300~400m, コルトンの丘よりも高い) のため気温がぐっと低くなります。(標高差150mで1℃違います)にもかかわらず谷が風を遮るため、ぶどうは昼間の熱を夜間まで保ちます。
かなり清涼な地域のため、暑い年にはバランスのよいワインができますが、冷夏や雨の多い年の場合は酸味が強すぎる心配があります。最近は地球温暖化の影響で冷涼なサンロマンはますます注目されています。
標高が高いところは泥灰土や白亜質、中部は石の多い粘土石灰岩、下部は鉄分を含む赤土という土壌構成で、斜面の上のほうにシャルドネが栽培されます。
画像にあるように、谷間にある村落を守るように西側に石灰岩の急崖が立ちはだかっています。尾根の上オーサンロマンに上って隣のオーセイデュレスの畑を眺めることができました。
非常にミネラル感と清涼感があふれるワインは、価格も比較的手ごろで、特に白ワインはコートドボーヌの村名ワインとしておすすめのワインです。
オーサンロマンの丘からオーセイデュレスを眺めて
ロラン テヴナン村長の時代に独自のAOCに認定される
それまではオーコートドボーヌのAOCでワインを生産していましたが、サンロマンの大地主であり、村長であったロラン テヴナン氏の尽力により、1947年に独自のサンロマンAOCが認定されました。1級畑はなく、赤、白の村名のみです。
当社輸入販売のサンロマン、白
白ワインの方が評価が高い
赤、白ともに酸味の生き生きした細身のフルーティなワインです。冷涼なためピノノワールよりシャルドネに向いた土壌といわれ、品質的には白ワインの方が一般的に評価が高くなります。長期熟成するタイプではありません。
1級畑はありませんが、「スラヴェル」(Sous la Velle), 「スルシャトー」(Sous le Chateau) のクリマは評判が高い畑名です。
村にフランソワ フレールの最高級のワイン樽工場
DRC社(ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ)やワインオークションの「オスピスドボーヌ」などが使用している最高級のワイン樽として有名です。冷涼で適度な湿度をもつため、樽材の乾燥に適しています。アンリジャイエ氏もフランソワ フレールの樽がお気に入りでした。
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まとめ
コートドボーヌの白ワインの価格が高騰しており、なかなか普段飲みというわけにはいきませんが、サンロマンなら時々楽しむことができます。味わいはさすがコートドボーヌの白ワインという印象です。お気に入りのワインです。
当社輸入販売のサンロマン、赤
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