DRCワインという言葉は、何回か耳にしたことがある方も多いと思います。ブルゴーニュでとても有名なワイン生産者についてまとめてみました。
目次
ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ (Domaine de la Romanee-Conti)
DRCはブルゴーニュ コートドニュイ、その丁度中央に位置する ヴォーヌロマネ村にあるドメーヌです。全体が南東を向いた水はけのよい斜面に位置するこのヴォーヌロマネ村からは素晴らしいワインが生み出されます。土壌は石灰石, 海抜約240m。
世界最高レベルのワイン、ブルゴーニュの宝石にして伝説のワイン「ロマネコンティ」の畑を所有、醸造していて、世界最高峰のノウハウを持っているといわれるドメーヌ(ワイン生産者)です。ロマネコンティのみならず、いくつかのモノポールを含むヴォーヌロマネ村のグランクリュ畑をいくつか所有しています。ロバートパーカーが100点満点をつけたことでも知られています。
DRC社
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世界最高峰といわれる「ロマネコンティ」畑の名前の由来はコンテイ公, 長い歴史の中で所有者が変わる
中世の頃、サン ヴィヴァン修道院やシトー修道院が一帯のぶどう畑を所有していました。
もともと畑は最高峰のワインを生み出すぶどうが収穫できたことから、古代ローマ人がこの豊かな土地への感謝の気持ちを込めて「ロマネ」と命名されました。1760年にコンティ公ルイ フランソワ1世が競売で高値で落札、所有者となったためぶどう畑の名前を今の「ロマネコンティ」となりました。
その後フランス革命で領地が差し押さえられ、再び競売に掛けられました。何代か売却で所有者が変わり、近隣のぶどう畑の買収や相続問題を経て、最終的にはオベール ド ヴィレーヌ家とルロワ家が所有者となり 「DRC」という会社が設立されました。
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ロマネコンティのブドウ畑
DRC社が所有する主要なぶどう畑と生産方法
DOCの畑ではビオディナミ農法(特別な自然農法と厳格な太陰暦による農法)が採用されています。一部の畑ではトラクターにより土が踏み固められないように馬による耕作を行っています。
徹底したぶどうの選別作業と収量制限、収穫年の状態に合わせて除梗を行い、発酵温度は32-33℃とできるだけ穏やかに長めにおこない、トロンセ産(フランス中央山脈 トロンセの森)新樽100%による長期発酵、澱引きやろ過を最小限にして造られます。1本のロマネコンティをつくるには3本のぶどうの木が必要と言われています。
DORCのワインは「飲み手の魂を吸い取る」と賞されています。また「一度飲んだら忘れられない」ともいわれます。
DRC社が所有する主要なぶどう畑
特級
ロマネ コンティ Romanee Conti (Grand cru Monopole)
ラ ターシュ La Tache (Grand Cru Monopole)
リシュブール Richebour (Grand Cru)
ロマネ サンヴィヴァン Romanee Saint Vivant (Grand cru Monopole)
グラン エシュゾー Grands Exhezeaus (Grand cru)
エシュゾー Echezeaux (Grand cru)
モンラッシェ Montrachet (Grand cru) 白ワイン
コルトン Corton (Grand cru)
1級
ヴォーヌ ロマネ Vosne Romanee (Premier cru)
DRCの共同経営者によるブーズロン村のアリゴテ種、村名AOCとして認められる
コートシャロネーズ地区のブーズロン村で唯一アリゴテ種の村名「ブーズロンAC」として認められているドメーヌ ド ヴィレーヌ(Domaine de Villaine) 。アリゴテの個性と魅力を世界に知らしめた作り手として知られています。酸っぱくて青臭いと不人気で主にカクテルの「キール」に使われていたアリゴテを、テロワールと向き合い表現することに成功しました。
ロマネコンティの価格
ロマネ コンティについては、DRC社の「モノポール」単独の畑で、年間生産本数は6,000本前後、畑は約1.8ヘクタールと狭いことから、非常に限られており、価格が1本100万円と高騰しています。このモノポール以外は「ロマネコンティ」の名前は付けられません。
木のオリジナルケースに入り、ラベルはナンバリングされて出荷されます。 ボルドーの5大シャトーが各社80ヘクタールほどの畑を所有し、年間数十万本生産していることと比較すると桁違いなのがわかります。
ロマネコンティなどの有名ワインは昔から決められた割り当て数があり、特定の仲介業者を介して世界中に販売されていきます。
その価格から、一つの投資対象として扱われることもあります。サザビーズのオークションでの価格がニュースになることも度々あります。
一部偽物も出回っているというニュースもありました。
また、戦争中のフィロキセラ(ブドウネアブラムシ)の影響で1947年から1951年までの5年間はワインを生産することができませんでした。
まとめ
何かとニュースで話題になるロマネコンティですが、庶民には全く手がでない価格です。もはや生きているうちに一度は飲んでみたいレベルのワインです。
また、DRC社で活躍した元社員が独立して世界中でワイナリーを始めています。当然ながら「元DRC社」という冠が付くので、すぐに話題になります。
DRC社のワインの特徴としては土壌の素晴らしさもありますが、徹底した質の追求でコストは気にしていないので、他のワインと比べると高価になる印象です。その分期待を裏切らないワインです。
当社輸入販売のヴォーヌロマネ一級
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