モンラッシェ、白ワインの最高峰、2つの村名AOCと5つのグランクリュ

montrachet-モンラッシェ

銘醸白ワインで有名なコートドボーヌでも最高峰の「モンラッシェ」

ブルゴーニュのコートドールでも特に白ワインで有名なのがボーヌ市を中心としたコートドボーヌ。コートドニュイに比べ粘土が豊富で、ジュラ紀後期のマール(泥灰岩)を主体とする土壌のためシャルドネ種のぶどうがその本領を発揮するからです。白ワインで有名な「コートドブラン」があり、白ワインでは圧倒的な存在感を放っています。

世界的に有名な白ワインは
ムルソー
ピュリニモンラッシェ
シャッサーニュモンラシェ
コルトンの丘の一部(コルトンシャルルマーニュ)

その中でも南に位置する「モンラッシェ村」は隣接する2つの地区にまたがっており、8Haの畑をほぼ半分ずつ分け合っています。20人ほどの生産者で、生産量が非常に少なく、希少価値があり、白ワインの最高峰といっても過言ではありません。2つのAOCは隣同士でも異なる土壌で、それぞれにスタイルの違う個性のある2つの村名の銘柄(AOC)になっています。

「モンラッシェ」はモン=山 ラッシェ=はげ 石が多い土壌で木が育たない、「はげ山」の意味を持つ地名です。

「三銃士」の著者アレクサンドル・デュマが特級畑の「モンラッシェ」のワインを「ひざまづき、脱帽して飲むべし」と称賛したことでも知られています。ワイン好きであれば、死ぬ前に一度は飲みたいのが「モンラッシェ」といわれています。また、長期の熟成に耐える白ワインであることでも有名です。

2019年5月、トランプ大統領来日の際の宮中晩さん会で振舞われたのはピュリニモンラッシェ 2002年の白ワイン。ドン・ペリニヨン 1999年のシャンパン、シャトーラフィットロートシルト(ボルドー5大シャトー、ポイヤック村)1996年の赤ワインでした。

 

5つの特級(グランクリュ)畑

 

モンラッシェ(Montrachet) :溢れる果実の凝縮感と洗練された気品、他を圧倒する品格と芳醇さに満ちた白ワインの頂点
シュヴァリエ モンラッシェ(Chevalier-Montrachet) :フィネスとミネラル感を湛えた比類なき個性。モンラッシェと並ぶ世界最高峰の白ワイン
ビヤンヴニュ バタール・モンラッシェ(Bienvenue-Batard-Montrachet) :年間生産量僅かな特級畑。精妙さを感じさせる緻密な味わいと優れた気品が魅力
クリオ バタール モンラッシェ(Criots-Batard-Montrachet):複雑なアロマを纏った繊細でエレガントな味わいのワインを生むモンラッシェ最少の特級畑
バタール モンラッシェ(Batard-Montrachet) :
粘土質土壌から生まれる最も肉厚、肉感的なスタイル。重厚な果実味が特徴の力強い味わい

すぐ近くにあるムルソーには1級のみで特級はないことを考えると、ブルゴーニュの白ワインの最高峰といえます。

クリオ バタール モンラッシェの畑

クリオバタールモンラッシェ

ピュリニモンラッシェ

ピュリニ側は冠詞なしの「モンラッシェ」と呼ばれています。
標高200メートルを超える場所にあり、土壌は褐色の石灰岩や粘土質の石灰岩で化石をふくんだ石灰土壌となっています。この石灰によって豊かなミネラルを有するワインが多く造られます。区画の位置や土壌など微妙に異なった条件により、様々な味わいがあるのも魅力の一つです。

ピュリニの白ワインはアーモンド、シダ、トロピカル フルーツ、白い花のアロマを併せ持ちます。味わいは、酸はどちらかといえば控えめで引き締まった酸味豊富なミネラルまろやかさがあり印象深い余韻を残します。

シャッサーニュモンラシェ

南にあるシャッサーニュ側のワインは「ル モンラッシェ」(Le Montrachet)と冠詞を付けて呼ばれています。

白ワイン産地としてだけでなく「優れた採石地」としても有名な石の街、その石は畑の下にも広がっており、その上に砂利や粘土質の重たい土壌が重なっています。

ぶどう畑は村の北西部にある「ブラニィの丘」、この斜面は南東向きの穏やかな斜面で日当たりがよいのが特徴です。

シャッサーニュの白ワインは白桃や黄桃のフルーティさ、アロマは、ワインの熟成の進み具合により青アーモンドからロースト・アーモンドに変わり、熟したリンゴ、白い花、はちみつの香りを伴います。長く優しい、柔らかな余韻が残ります。ミネラルは強いけれど、ピュリニよりはクリーミーで丸みがあります。熟成するとより凝縮感と複雑味が増し、はちみつのあようなとろみを帯びたゴージャスな味わいへと変化します。

ブシャールペールエフィスのルモンラシェの畑

ルモンラシェ

 

まとめ

モンラッシェは一度飲むと癖になる、忘れられないワインの一つです。世界中のワインラバーが探し求めるのも理解できます。一方で価格は上がるばかり、記念の日やお祝いなど特別な日に飲みたいワインです。

人気と共に、品薄でだんだん入手が困難になっています。特に2021年が霜の影響で不作だったことから、この傾向が更に強くなっています。オスピスドボーヌのオークションでもかなりの高値で取引されています。

 

当社が輸入販売するピュリニモンラッシェです

 

 

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