日本では定着しているお祭りともいえる「ボジョレーヌーボーの解禁日」がいよいよ近づいてきました。
ボジョレー地区はブルゴーニュ地方の一部、最南端
ボジョレー地区はブルゴーニュ地方の最南端、マコネ地区の更に南、リヨンの北側にあります。ブルゴーニュは地域が広く、ボジョレーは中心地のボーヌから一番離れているのと、ワインの種類がかなり異なることから、ブルゴーニュ地方の5つの地区と分けて語られます。人によってはボジョレーはブルゴーニュではないという人もいるくらいです。ボジョレーがブルゴーニュだと知らない方も多いかもしれません。
ブルゴーニュ、5つの地区
シャブリ地区 - ミネラル風味の辛口白ワイン
コート・ド・ニュイ地区 - コート・ドールの北側 高品質の赤ワイン中心
コート・ド・ボーヌ地区 - コート・ドールの南側 高品質の白ワイン中心
コート・シャロネーズ地区 - すがすがしいリーズナブルな赤と白ワイン
マコネ - 白ワイン地区 - 成熟度の高いリーズナブルな白ワイン
ボジョレー地区 - 熟成の早いカジュアルな赤ワイン
合わせて読みたい記事
ボジョレーヌーボーのぶどう品種はガメイのみ、カジュアルワイン
一般的にピノ・ノワールがほとんどのブルゴーニュ赤ワインですが、ボジョレー地区は主にガメイ種を生産しています。ガメイ種のその年収穫したぶどうから造る新酒のみをボジョレーヌーボーと呼びます。(ヌーボーはフランス語で新しい)ガメイ種なので、赤ワインのみです。ピノ・ノワールは樽熟成を1年~2年行いますので、その年のワインが出ることはありませんが、このガメイ種は醸造期間が短く、フレッシュなうちの方が美味しいとされています。ガメイ種は濃厚な果実味が特徴のぶどうです。フランス政府の取り決めにより一番美味しい時期とされる11月の第三木曜日が解禁日として設定されています。
ガメイの単一品種で生産され、ブレンドなしのところがブルゴーニュらしさです。
日付変更線が近いことで、日本は世界で一番早く0時を迎え、解禁されるので、よくニュースで取り上げられています。日本でもよく知られています。ワイナリーの方のお話しだと、日本のボジョレーヌーボー人気はかなり高く、フランス以外、輸出国としては毎年一番出荷本数が多いとのことです。全体の半数以上が輸出され、日本は最大輸入国でした。
ただし最新情報では日本への輸入がピーク時の半分以下の需要となっているとのことです。
少し冷やして、早く飲む軽いカジュアルなワインです。飲みやすいことも人気の理由の一つです。
逆に長くワインセラーに入れて熟成させるワインではないので注意が必要です。購入したらすぐ飲み切るワインです。
2種類、ボジョレーヌーボーとボジョレー・ヴィラージュ・ヌーボー
ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーボーのほうが格が上で、上質です。年に一度のお祭りなので、このボジョレー・ヴィラージュ・ヌーボーを味わうことをおすすめします。
またかなりワイナリーによって味わいが異なりますので、あまり安価なものは避けた方がよいでしょう。
最近はペットボトルやスクリューキャップを使って安価にしているものもあります。
何度か、安いものを購入して外したことがあります。ぶどうジュースのようで、残念でした。
まとめ
ワインのグレードとしてはさほど高くないですが、解禁日に間に合わせるために、空輸で送られてきます。ボジョレーヌーボーは航空運賃を買うようなものという方もいるくらい、価格のほとんどが運賃です。解禁日の前はボジョレーヌーボーで飛行機の貨物がいっぱいになってしまい、最優先のため、他の貨物が乗せられないという話は輸入業者のなかではよく聞きます。
新酒=ヌーボーと言えるのは年内、年末までで、解禁日から遅れて船便が到着すると少し安く入手できます。
お祭り好きな日本人にはぴったりのワインです。1年に一度世界中のワイン好きと一緒にお祝いしたいですね。
年々ボジョレーヌーボーの輸入量が減少しています。今まで予約でかなり販売していましたが、ニーズが減ってきているとのことです。
合わせて読みたい記事
コメントを残す